GROUND BRANCH で久々に開発に関する投稿 がありましたので、取り急ぎ私の心眼による助兵衛な過剰要約を経由しての「このときの作者の気持ちを考えてみよう」的に思うところを少々。ちなみにもとの文章は異国の不思議な言葉で書かれております。じゃによって私の解釈には想像の翼と飛び立つ際に捻り出した糞とが混ざっており、鵜呑みにすると大変危険。
投稿的にはよく訊ねられる質問に(辟易して?)答える形式で、特段新しい見解等は出ていないのですがすぐお隣の畑 TAKEDOWN: RED SABRE で起きた惨劇をよく分析し大風呂敷を広げるような文言を徹底して排した極めて慎重な投稿 だなという印象です。また MODDER へのアウトソーシング的な考えがより強く読み取れる内容 となっているあたりもポイントでしょうか。
まずは AI まわり。解釈しますに Unreal Engine 4 についてくる AI をベースに作る予定のようであります。UE4 には FPS 向けの基本的な機能を備えた AI がついているようで、それ程いじらなくても掩蔽体設定のノードからノードへと渡り歩く程度には動いてくれるようです。YouTube で UE4 AI DEMO 系動画を幾つか観てみたのですが、そのままだと本当に BOT といいましょうかスクリプト臭全開ななんとなく掩蔽体の傍に立ってばら撒いてみましたという感じで、少し気合を入れて手を加えないと数多ある UE4 の 粗製乱造 FPS の山の中に埋もれてしまうなという印象です。
VIDEO この動画の AI はたぶん素の AI ではなく、それなりに手が加えられているような気がしますが、この辺までは手を加えて欲しいよねという意味を込めて貼っときます
武器について。基本的なものだけ作ってあとは MODDER にまかせるとのことで。また使用する弾の由来等から来る銃の性能変動とかはゲーム的には余計とも考えている ―― 恐らく自分の銃がジャムることにこの上ない喜びを感じる先っちょ寸止め悶絶M層向けの発言と思われますが、その時の気分で有効/無効の切り替えが出来てもいいかなという気もしないでもないです。でも下手に有効にしちゃうと銃の機能回復のためのモーションとか AI 向けにスクリプトを準備しなきゃいけなくなるんで他にやることが山のようにある以上、この手の仕掛けは仮にやるとしても超絶後回しなんだろうなという感じです。
突入要素。R6 SIEGE のように好き勝手に壁を吹っ飛ばしての隣接空間へのアクセスはあまり考えていない ―― やはりといいましょうか、SIEGE との比較でこの手の質問が相次いでうんざりしたのでしょう。ただ、最近公開された動画で「弾丸が薄い壁や仕切りなら抜けていく」シーンがあったように思うので壁抜きのコンセプト自体は残っているかもしれません。「壁も壊せて弾も抜ける」SIEGE と「壁は壊せないけど弾は抜ける(かもしれない)」GROUND BRANCH、果たして原理主義者はどう評価を下しどちらの足元に薪を積んで火をかけるのか? 目が離せませんネ(ゲス
VIDEO 弾丸が壁を抜けてると思われるシーンは3分55秒あたりから
プランニングはどうするか考え中 ―― シングル/マルチそれぞれに何か考えがあるのかもしれませんが、ROGUE SPEAR のような凄いモノは期待しない方がよさそうです。ただ、以前の投稿で書いたように DOOR KICKERS を作った KillHouse Games とのイチャイチャ が今も破局していなければ DOOR KICKERS と似たような要素が入ってくるのではないかなとは予想できます。この辺のプランニングに対する熱量から察しますに、GROUND BRANCH は R6 のような「シム寄り」というよりも「渋めアクション/ごっこ寄り」の味付けになるのかなという気もするようなしないような。
音響面は環境に応じて音を変えるつもりではあるけど、実際に収録できるかはおぜぜ次第 ―― 恐らくはこの辺も UE4 に備わっている機能あたりで設定可能(?)なんだけど、BHS 側で大金かけてまで音を用意することは無いから MODDER に期待してくれってことなんだと思います。凄く正直でいいと思います。
戦術というかプレイスタイルまたはゲーム傾向は、能天気ドンパチ系になるような調整にはならないと思うけど、そもそもそんなのはプレイヤー次第だろ? ―― いやはや全くもって仰るとおり。Tactics などという危険な単語が出た瞬間に背筋が凍りつきましたが、この辺も例のアレ の分析がよく出来ているんだろうなという気がします。
マップはいろんな場所を想定しているよ ―― というかその辺は MODDER に丸投げだYO!という風に解釈するのがより正確だと思われます。
以上が原文の私的解釈な訳ですが、私のさらなるゲス深読みだと書かれている事の大半はまだほとんど未着手 ということになるんですが、この辺は超推測です。たとえば「○○には××の要素を考えているけどたぶん△△は入らない。まぁ、まだ解んないんだけどサ」みたいな書き方をするときは大抵「何も決まってないし、いつ頃着手するかもさっぱり☆」というまるで自分の鏡像を見ているかのような超時空的のんびり屋さんの臭いがぷんぷんする 感じです。オラ、違う意味でワクワクしてきたゾ。 今年中に試遊できる何かが出るといいですね。フヒヒ。
KOTY クソゲーオブザイヤーの総評投稿 をもって2014年度の大賞が確定したようであります。残念ながら僕らの私たちの TAKEDOWN: RED SABRE は大賞を逃してしまいました。
選評/総評を読みますに委細よくまとまってるなぁと感心するのでありますが、やはりクソゲーとしての TAKEDOWN の真髄は「R6 に関わったスタッフがR6 越えとも取れる高い理想を掲げて Kickstarter で資金を集め、できたものは本当に本当に本当に驚くほどちゃちなものだった。そして開発責任者はキメ顔でこう言った ―― 『全部仕様です』」という神懸ったストーリーにあるように思うわけです。とりわけ深いレベルでのR6 との絡みが、料理で言うところの飲み込んだ後の鼻から抜ける香り/余韻としてとても大切。もうここまで来るとAI がどうのとかレベルデザインがどうのといった個々の要素を語ることにほとんど意味はなく、ネタとして愛される TAKEDOWN のクソさの全てはこのストーリーにこそある のであります。
ちなみに大賞はただ中途半端というだけではだめだったようで、それに加えて「ゲス」の要素をふんだんに盛り込んだバ○ダイナ○コの仮面ライダーものなんだそうで。選評読んでみましたが、う~ん、凄いなぁ。
人が乗れるロボアート「クラタス」の制御系 V-Sido の開発者・吉崎航氏の講演会に潜り込んできました。
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吉崎氏は山口県の出身だそうで高専ロボコンとかも徳山高専から出場していたのだそうで、ええ、はじめて知りました。というかクラタス絡みで吉崎氏の名前が初めて出たときアキバの狂犬がどうこうとかえらい書かれよう でてっきり生まれも育ちも秋葉原電気パーツ系の変人なんだろうなぐらいの認識しかなかったのですが、実は日本政府からロボット政策に関わる重要人物としてマークされてる系の人だった ことが判明し深く反省している次第です。
講演の大半はロボット OS の役割と V-Sido にできることの解説に割かれてました。やはりというか講演冒頭からクラタスネタやその絡みでパトレイバーネタで掴みにくるあたりはコンテンツとしても恵まれてるな~と感心。採用例の紹介も大半はネット上で公開され折々に話題になったロボットネタから構成されており、もしかしてここ最近の国内二足歩行モノにはほとんど V-Sido が搭載されてるのでは?と思わせるほど。私個人がロボット絡みのニュースを好物にしているせいかスクリーンに流れる動画のほとんどは既に観たことのあるものでしたが、壇上で一緒に動画を観ながら開発/関係者自身から「ココです、ココ」みたいな感じでその動画のポイントをリアルタイムで解説されると「おおー、なるほどー」と妙に納得してしまうあたり己の小市民っぷりを痛感するのです。
応用例の最後に出てきた「音楽に合わせて踊る」というのは一見すると「またかよ」と思いがちなケースでありますが、曲を決めてその曲に合わせて各種関節の動きを調教/プログラムしていく従来のロボットデモに比べ、 V-Sido を載せて躍らせたデモでは音に合わせて振り付けを「発動」させるのでどれだけループさせたり長い曲をかけてもズレが生じない、振り付け/踊りの最中にコントローラで移動させることが出来たり、また関節数や四肢の長さなどの異なるロボットでも同一の振り付けデータで可能な限り同じ様に踊ることが出来るという「ボディの差異を OS が吸収し、異なる系統からの要求とを統合して出力を調整する」というかなり凄い例 だったように思うわけです。
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講演の最後に自らの問いかけで「ロボットは人間の仕事を奪うか?」にはっきりと「はい」と答えた上でこれまでも画期的な技術や道具の登場で多くの仕事が廃れて多くの仕事が新しく生まれた経緯を挙げ「時間がかかるだろうがクリエイティブな仕事も含めておおよそ人間がしている仕事はロボットにとられていく。なぜなら技術者がそうなるよう研究を続けるから」という旨の解釈が示され、おお、さすが政府にマークされる開発者、下手なごまかしは打たねぇぜ~と妙に感心したのであります。いや、ホント、食べるために必要な労働を全部ロボットが肩代わりしてくれたら働きたい人だけが働けばいい世k(略
講演後の質疑応答(の時間に誰も手をあげないお寒い事態)に備えて私も幾つか質問を考えていったんですが、結構手があがっていたようで機会がありませんでした。でもよくよく考えると私が用意したのはどれも微妙な質問で ―― 例えば「壁や棚に手を付いて通常の運用では想定していない数秒間のつま先立ちなどなど環境を利用してハードウェアの仕様を上回るアクションが瞬間的に実現する可能性があるが、半自律ロボットの OS はそのようなアクションを容認するべきか」とかとか ―― ちょっと講演の内容と比べてピントがずれてるなぁとかこれ書いてて思いまして、ホント手ぇあげなくてよかったぜぇと(逃
2014 年は R6 SIEGE の発表でちょっとだけ盛り上がりましたが、それ以外はこれといって動きの無い一年だったように思います。個人的には積んでいた Skyrim を試食したのは大正解だったなとかエロ MOD で蛮族を押し倒したり押し倒されたりしながら思うわけです。よくやったわ。
そんでもって 2015 年はその SIEGE とおそらく Ground Branch の Early Access 版とが激突してGB がBC 的に木っ端微塵になるのではないかと予想しております。まぁ木っ端微塵は冗談として、開発規模のハンデを盛りに盛っても今出ている情報から推測しますに SIEGE 優勢の感は否めないのかなと。
両者共にある程度の広さで区切られた地形/構造内での戦闘を扱うゲームということになるかと思いますが、これはつまり只今絶賛流行中のオープンワールドへのアンチテーゼといいましょうか反抗といいましょうかあっちには無いこっち側だけの魅力を訴えないと誰にも相手にされないかもしんないという結構キツイ戦いであったりします。指定された地形でどれだけ環境を利用し試させてくれるか? ―― というのが次の戦場になるのかなぁとぼんやり考えるのですが、そういう意味で「今のところは SIEGE がやや優勢かな」と書いた次第です。
もちろん愛されるゲームになれるかどうかはいろんな要素があるかと思いますが、GB がMOD でテクスチャやモデルを変更できるというだけではたぶん少し弱く、例えば搭載するスクリプトで脅威AI を弄れたり、そのための近くの掩蔽体をリストアップする関数だとかオブジェクト指向的に脅威AI が近場のAI に働きかけたりできる仕組みをMOD で開放できるかどうかが鍵になるんじゃないかなと。この辺が実現できればMOD にたいして否定的な SIEGE とかなりの違いを醸せるのではないかと思います。
しかしながら現在読み流しで拾える情報からはその辺着手してんのかどうかイマイチ判らなかったりしますので、Early Access で御ひねり催促するからにはその辺の状況というかロードマップ的な何かをきちんと掲げないと例の赤いサブレさんと同じところに流れ着きそうな気がしないでもないです。というかTDRS はもう放置ということで確定なんでしょうか!
とかなんとか偉そうに書いておりますが、待っている間に勝手に妄想してニヤニヤするのは「そのゲームを楽しむ」という流れの結構大事な部分だったりするので 2015 年もこの調子で妄想しようと思うのであります。
GROUND BRANCH のプロジェクトはちゃんと動いてはいるんだよ的な動画がきております。「凄く作りかけ」らしいので野暮なことはいいっこなしですぜ旦那!的な。のんびり待ちましょう的な。あとここにハンコください的な。