先日、Steam が Skyrim のMOD販売に踏み切ったわけですが、この動きに Skyrim のみならず各種MODコミュニティに激震が走っておりましてとても興味深いことになっているらしいのです。
ネット上では案の定様々な不満と謎の怒りが大噴出していたりするのですが、個人的には次の点がどうなるか気になっております。
- これまで高品質な MOD を無償で配布してきた各 MODDER が有料化に対してどういうスタンスを取るのか。
- MOD 同士の相性の悪さが強く存在する Skyrim において、販売された MOD が動かなかった時の責任や義務はどうなるのか?
- Skyrim とその MODDING ツール Creation Kit には有償化のための裏付けをする仕組みがなく、MOD の盗作を誰がどうやって判定するのか?
これはR6/GRの頃からの疑問というか MOD をお金の流れに取り込むことでより豊穣を味わう方法の根幹に関わる部分だよなと思うわけです。
毎回書いてますが、MOD の切ない部分は MOD コミュニティがどんなに盛り上がっても開発販売会社にはほとんどおぜぜが落ちてこないあたりな訳ですが、今回、Steam が直球ど真ん中で金を取りにきたのはなんといいましょうか「他の企業には怖くて出来ないことをいきなりやらかす、そこに痺れる!憧れる!」状態といいましょうか、Ubi ですらきっと何度も考えはしたんだろうけどリスク高すぎてあきらめたに違いない部分をさらっとやってのけるその肝の据わり方に感動するわけです。
リスクという意味では特に 3. は他人のデータや部品を無断で取り込んで完全オリジナルですとかいって平気で売りに出すクソ野郎が間違いなく出てくるわけで、それらデータの個々の部品やスクリプトに到るまでの判定を誰がどうやるのか。Apple や Google ですらお手上げ状態のデータの元祖/本舗判定を Steam ができるとは到底思えないわけで、配信される MOD の質が急激に低下するのにさほど時間はかからないであろうことは私ごときにも容易に想像できてしまうわけです。
また、3. のクソ共の跋扈により無償であろうと有償であろうと公開された MOD が問答無用でパクられてストアに売りに出される事態に嫌気がさした MODDER が加速度的にコミュニティから離れていく事態なんかも予想できるわけで、Steam はともかく Bethesda がこの程度のことを予測できないはずは無いわけで何か策があるのかどうかも気になるところです。
過去に素人の私が MOD の有償化で供給側と製作販売会社がともにいい思いをする方法として考えた案に「個々の MOD を販売する」方式ではなく「MOD システム使用料的な何か」として薄く広く吸い上げ基金化して、半年なり一年なりの期間で統計をとって常時 Activate されている人気 MOD へ報奨として分配する方式が責任等を MODDER に振ることなくそれでいて会社側がテキトーに金額をひっこぬけるまぁまぁの方法なんじゃないかなってのがあったんです。Steam なら統計データとか取り放題だろうなとか思ってたんですが、今回のあまりの直球勝負に「クッ、ここにもフラーの戦いの原則が及んでいたか……ぐふっ」と膝つき吐血するのであります。
2014 年は R6 SIEGE の発表でちょっとだけ盛り上がりましたが、それ以外はこれといって動きの無い一年だったように思います。個人的には積んでいた Skyrim を試食したのは大正解だったなとかエロ MOD で蛮族を押し倒したり押し倒されたりしながら思うわけです。よくやったわ。
そんでもって 2015 年はその SIEGE とおそらく Ground Branch の Early Access 版とが激突してGBがBC的に木っ端微塵になるのではないかと予想しております。まぁ木っ端微塵は冗談として、開発規模のハンデを盛りに盛っても今出ている情報から推測しますに SIEGE 優勢の感は否めないのかなと。
両者共にある程度の広さで区切られた地形/構造内での戦闘を扱うゲームということになるかと思いますが、これはつまり只今絶賛流行中のオープンワールドへのアンチテーゼといいましょうか反抗といいましょうかあっちには無いこっち側だけの魅力を訴えないと誰にも相手にされないかもしんないという結構キツイ戦いであったりします。指定された地形でどれだけ環境を利用し試させてくれるか? ―― というのが次の戦場になるのかなぁとぼんやり考えるのですが、そういう意味で「今のところは SIEGE がやや優勢かな」と書いた次第です。
もちろん愛されるゲームになれるかどうかはいろんな要素があるかと思いますが、GBがMODでテクスチャやモデルを変更できるというだけではたぶん少し弱く、例えば搭載するスクリプトで脅威AIを弄れたり、そのための近くの掩蔽体をリストアップする関数だとかオブジェクト指向的に脅威AIが近場のAIに働きかけたりできる仕組みをMODで開放できるかどうかが鍵になるんじゃないかなと。この辺が実現できればMODにたいして否定的な SIEGE とかなりの違いを醸せるのではないかと思います。
しかしながら現在読み流しで拾える情報からはその辺着手してんのかどうかイマイチ判らなかったりしますので、Early Access で御ひねり催促するからにはその辺の状況というかロードマップ的な何かをきちんと掲げないと例の赤いサブレさんと同じところに流れ着きそうな気がしないでもないです。というかTDRSはもう放置ということで確定なんでしょうか!
とかなんとか偉そうに書いておりますが、待っている間に勝手に妄想してニヤニヤするのは「そのゲームを楽しむ」という流れの結構大事な部分だったりするので 2015 年もこの調子で妄想しようと思うのであります。
SkyUI は Skyrim の少し微妙な店や宝箱のリスト表示をゴージャスにしたり各 MOD の設定管理を一手に引き受けてくれるイケメンさんなんですけど、一つだけ欠点があって、素のままありのままで導入するとリストが名前順でソートされて人によっては勘弁ならぬ事態に。私なぞは店や箱を開けるたびに左上のやたらに小さい○アイコンをマウスで狙撃する作業を強いられて心が折れそうになるのです。
この並び順の変更の仕方、グーグル先生に聞いても日本語での解説はキーワード不足なのかあまりヒットしないようなので、日本語でのヒントを少々。これはあくまでヒントで SkyUI の導入の仕方の違いや異なる並び替えにしたい人は臨機応変に解釈を変えていくセンスが必要になります。あれこれ試行錯誤してみてください。そして私に訊かないでください(重要)。ちなみに私が試した SkyUI のバージョンは 4.1 です。
これで左上アイコン狙撃作業から開放されるかもしれません。成し遂げられる人物になれたでしょうか? ちなみに【Q】キーで開く★お気に入りメニューの並びは config.txt では変えられないような雰囲気です(たぶん
ここのところスチムーで買うだけ買って積みゲ状態だった Skyrim をゴソゴソ遊んでいたりするわけですが、これがなかなか楽しいんです。ゲーム自体もそこそこ楽しいんだけど、やはり MOD をあーでもないこーでもないと組み合わせるのがやたらに楽しいのです。
Skyrim の MOD はテクスチャ貼り替えから武器・キャラクターモデル改変はもちろんの事、不完全ながらもモデルの骨組みとそのアニメーションの入れ替えや AI 部分や UI に関する部分も弄れる懐の深さがあります。
特に層が厚いのは *お約束* で女性キャラクターを超時空的に強化する系列で「そこまで剥いてそこまで揺らすか系」をベースにあらゆるおしゃれが出来るようにモノが揃っていまして。もちろん男臭いむせる系もあるのでそういった MOD を自分の趣味に合うようてんこ盛りに組み合わせては「(起動したゲームが)いきなり落ちる」を繰り返して楽しむ(?)わけです。とりわけ私の PC はしょぼいので高出力な美麗系 MOD は雰囲気嗅ごうにも起動即落ち頻発状態なんですが、それでもこうワクワクするわけです。
この感覚、すっかり忘れてましたがこれってRSやUOそしてGR1の頃に感じたあの興奮なんですよね。当時も新しい MOD が出るたびに DL しては作りの問題やあまりの高出力っぷりに PC がついていけず作戦開始と同時にゲームが落ちたりして、そのまま諦めるのは悔しいから何とかして動かせないものかとあーでもないこーでもないと試行錯誤して夜を過ごしたあの感覚です。
昨今、Tom Clancy 系での MOD サポートは絶望的となってしまいましたが、一方で BlackFoot Studios の GROUND BRANCH など精神的後継を謳うタイトルが MOD サポートを目指して製作を続けているわけです。えーとたしかもう一つ精神的後継タイトルでまぁまぁ期待していたタイトルがあったはずなんだけど何だっけか。TAKE D……
で、その期待のGBなんですが、どうもここ最近の公式ブログを眺めるに「もしや力のかけどころを間違ってるのでは?」とつい勘繰ってしまうエントリーが多くて心配してしまうわけです。
資金も人数も巨大資本に囲われてた頃とは違うんだから、もっとこう一点集中したほうがいいんじゃないの!? などと素人の分際でつい知ったような事を書きたくなるわけですが(そして書いちゃってるわけですが)、個人的には銃なんてカクカクのポリポリ、壁は真っ白のベタ塗りでいいよ(こっちで塗るから)とか思っちゃうクチなんですが、公式で紹介されている動画等では気合の入った銃やらキャラクターやらが載っておりまして、この調子で完成までいけるんかいな?と思ってしまうわけです。
どうせ MOD 方式取り入れるんだからシステム(凝りに凝れる仕組み)とルールとツールだけしっかり設計/施工していただいて外見とかは MODDER に完全アウトソーシングしちゃえばいいのに。MODDER てのはそこに自己表現できそうな玩具があれば無条件で飛びついちゃうしょうがない生き物なんですし。そして初版を弄り倒した MODDER からの「アレを実現するためにコレを実装して欲しい」という要望を後から別料金で追加していけばいいんじゃないかなと。MOD システムが廃れた理由はコミュニティの盛り上がりに対して儲けがほとんど企業に流れてこないジレンマって辺りじゃないかと思うので、MOD コミュニティの「コレを整理/改修してくれれば MOD が凄く作りやすくなる」という声を拾って、その結果を堂々と有償で出していけばいいと思うんです。「金なんか払うかよ!」とかいってる人達も凄いエロ MOD が最新バージョンで出たら結局買っちゃうんですから!
……ということを「セラーナたんに血ィ吸われながらリディアたんに超馬乗りされたヒー」とか念じながら推敲してたりするわけで、本当にもうダメ人間な感じの今日この頃なのです。夏ですねー。