騎士団の行軍には凄い量の飼い葉が必要なんですって

DATE: 2019-10-28CATEGORY:R6/GR seriesTAG:,

gamespark に Ubisoft の投資家向け資料の記事が出てます。正確には今後のソフト発売スケジュール変更のお知らせってあたりになるんだと思いますが、その理由に GHOST RECON Breakpoint の名が挙げられてて界隈がざわついています。そりゃ AAA タイトルでドカンと儲かって利益もドカンと来る予定だった Breakpoint の初動が予想を大きく下回ったわけですから怒りに震える投資家様に説明(言い訳)しないといけない。さぁ、困った。

3つの理由で説明されているんですが要約すると ―― 革新の名のもと旗のもと、ここ最近のまぁまぁ評判の良かった要素を混ぜてサクッと出したらメイン層に拒絶されました。じゃによってリリース間隔開けます(テヘペロ  ―― という感じになるんでしょうか。

投資家向け資料なのでもうリリースしてしまったゲームよりもこの後の控えているタイトルをどう調整するかの方向性を示していることが大切なんだと思います。ソースの方では Gods & Monsters、Rainbow Six Quarantine そして Watch_Dogs Legion を予定より延期するとしています。

実際、このリリースを受けて UBISoft は株価を大きく落としましたし。短期で売り買いしてる層は仕方ないとして長期で保持してる層は激おこでしょう。

 

GHOST RECON Breakpoint は発売ひと月でこういう資料に名前を出さざるを得ないほどにゲームサイトのレビューがガタガタでして投資家でなくても「どうしてこうなった!?」と思うはずです。そりゃそうでしょう、7月の Ubisoft の第1四半期の報告では「ええもちろん、Breakpoint は先の E3 でもいい手ごたえでしたよ」みたいな雰囲気で書かれてたわけですからまさに青天の霹靂。

公式フォーラムにも今回発表の資料を引用するスレがあってゲーマー的に鬱憤晴れない方々がいろいろ書き込んでいるのですが、今ひとつピンとこないなぁと。たしかに発表の段階から「いやだから俺たちが遊びたいのはそうじゃなくて……」という投稿が結構ありはしたんですが。投資家と経営者と消費者が全員幸せを逃しているというのが今回のお祭り。

で、ここからは(いつもの)邪推 ――

 

 ―― 今回の資料に our strategy of introducing gameplay innovations とあってなんとなく納得したんですが、たぶん Ubisoft ではプロジェクト立ち上げ最初期の方向性を決める段階で(経営層によって)前作と同じような案を出す開発者は外されて、突飛なことを言い散らかす開発者がリードに採用されてるんだろうなと。

たまにあるじゃないですか、開発者のインタビュー記事で「……前と同じことはしたくなかったんだ……」とか「今度のは凄くエキサイティングなの。本当に!」とか書いてあってその数か月後になんとも微妙なシリーズ最新作が発売されてレビューが大荒れに荒れるアレ。

経営陣が懲りもせずそういうプロジェクトに GO サイン出しちゃうのは実は Ubisoft の投資家がゲームにあまり興味が無くてレビューサイトの「進化がない」「退屈」といった分かりやすいワードに反応して逃げ出したり或いは経営陣をそりゃもう激しく突き上げてるんじゃないかなと疑ってみたりするわけです。

邪推ついでに、実はタイミングにもよるんですが投資家に嫌われたくない、株価を不必要に動かしたくない事情が Ubisoft にあったのかなぁと。

Ubisoft といえば 2015年 10月あたりから Vivendi ってところから露骨に株式での攻勢を受けて決死の防衛戦を展開していたらしいんですが、今年の春ごろに Vivendi が撤退したためひと段落したところらしいのです。つまり今、長期で株式を保有しているのはその防衛戦に参加した騎士様、または便乗したものの売り抜けにしくじった感の強い亡者たちという事になります。そりゃ、いろんな意味で怒らせたくないでしょう。

Breakpoint と今回スケジュール調整された 3タイトルはいずれもこの防衛戦の最中に立ち上がったと思われるもの。弾切れ厳禁、手早く作れて投資家に嫌われないための編成。その一角、AAA の GHOST RECON が盛大にやらかしたため Ubisoft も慌てたんだと思います。防衛戦の流れで実状以上に高騰した株価の大崩落が起きるとせっかくの騎士団を潰しかねないですし ――

 

 ―― というストーリーを想像して週末にニヤニヤするのがR6/GR原理主義者が今するべきことだと思いますwwwww。でも一度動き出したプロジェクトは少々延期したぐらいじゃもうどうにもならなさそう。

Rainbow Six Quarantine も延期の対象になっている中の AAA クラスのタイトルなんですが、ふーむ、これはちょっと修正のしようがなさそうな感じなんですがどうなるんでしょうねぇ。

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この行間から滲み出る熱量こそ

DATE: 2019-09-30CATEGORY:GHOST RECON seriesTAG:,

そういえばGRWのオープンβの時はどんなこと書いたんだっけ? と遡ってみたら意外と BREAKPOINT との比較対象として面白いこと書いてたんだなということを発見してしまいました。よければ一つ前のエントリ BREAKPOINT のオープンβ感想とあわせてお読みくださいw

なんだかんだあの時にフォーラムで言われまくったことはほぼすべて修正されて BREAKPOINT に引き継がれているあたりはよくやってるんじゃないかと素直に感心しました。やるじゃん UBI。

死体に関してはどうでしょうか? 私は一応はじめの数回は死体を運んでみましたが、正直、「めんどくせぇなぁ」としか感じなくてもう全然その後は野ざらしです。私の予想では多くのプレイヤーが「めんどくせぇ」という理由で殺してから運ぶんじゃなくて、自分で歩いて行ってもらってから仕留めてそのまま野ざらしにしてると思います。ボリ〇ア仕込みの殺しのテクニックです。そこかしこに死体が転がるアウロア。たぶんこれターミネーターvs.ゾンビ物来ると思います(ぇ

斜面の転げ落ちるのはどうでしたか? たぶん開発は拠点から逃げ出すときやヘリから逃げるときにリアルなら滑落死間違いなしの鵯越の逆落としな挙動をそれっぽくしてみたかったんでしょうが、オープンβの反応を読んでるとこれはがっつり修正入ると思います。個人的には嫌いではないけどちょっと転げすぎかなと。でも斜面をわざわざスラロームでジグザグに走って下りるのは悪くなかったですw。それに対抗策として「アウロアはバイクで登って、バイクで降りる」という深い深い哲学が生まれそうでできればこのまま放置して欲しいとちょっと思いますw

それより勿体無いのは水筒です。ごっこ要素としてはかなりツボなんですが、うーん、もうちょっと違う組み込み方はできなかったのかなぁと。斜面転げるのより水筒をなんとかして欲しい。あと大抵の装備では背中にアレを背負ってるでしょうからチューブでチュウチュウ吸ってほしかったり。

他にも何かあったような気がするんですが、とりあえずGRWをまるで救世主のように書いている 2年前の自分に GJ しとこうと思います。

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白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋ひしき

DATE: 2019-09-30CATEGORY:GHOST RECON seriesTAG:,

GHOST RECON BREAKPOINT のオープンβを遊んでみました。調子に乗って書いてますがオープンβ用なので製品版とは違うかもしれないので鵜呑みにしないでね、というお約束の一文を置いてさっそく。

先に結論から言うと「 基本は WILDLANDS 仕様(つまりそれなりに遊べる)で、細々と手が加えられてよくなっている部分はあるものの世界の魅力がちょっとどうにもならない感じ」というのが感想です。システムに限って言うなら変更傾向としては「だらしなさから生まれる多様な遊び方が魅力のシステムに、細々と手を加えることで窮屈にしている。ところによって締め過ぎ」と言えるかと思います。

いろいろ改善や改悪等細かい部分まで挙げていくときりがないのと、そういうのはたぶんフォーラムやらネット上でさんざん言われるでしょうから、ここではオープンワールドに関する部分だけ。

特定のロケーションに進入して気づいたんですが、影や遠近描画 LOD 関連に見た目とは別に内部的にかなり調整が入ってる感じがします。たぶんシーンあたりの処理量を上げるために遠景の処理と影の処理の効率化をしたのかなと。オープンワールドの視界内の情報量の質や密度は世界を楽しむためにとても重要な要素ですしね。

その恩恵は特にデザイナーズビル風味の高層建築が集まるエリアで感じ取ることができます。ガラス張りの内部への射線判定を維持したまま多層構造の建築物を集中配置してるだけでも凄いと思うんですが、建物内外の装飾系オブジェクトなんかも含めると一つのシーンで判定込みで描画できる処理量はかなり上がってるんじゃないかなと。前作GRWの研究施設棟なんかは随分と重たい印象ありましたし。

このシーンあたりの処理量上限が増えることでだいぶリッチな絵作り? というか雰囲気作りをしているのは少し遊んだだけで伝わってきます。気が付いてみると結構、感動的。しかし問題なのがその雰囲気の方向性。

世界がね、死んでるんです。いやまぁ、武装勢力が支配してるんだから演出的に仕方ないだろうと言われればそれまでなんですが、とにかく魅力がない。

道を走ってるのは武装勢力のパトロールだけで市民の車は全然走ってない。車が通る道とは別に裏道のようなものがたまにあるけど、どうしてそこに道があるのかサッパリ伝わってこないんですね。誰も歩いてないのに何でそこに道ができているのか?

GRWだと裏道を地元の人が生活道としてテクテク歩いてるんです。これがいい。すれ違うと、仲間のAIが「やぁ、どうも」とか適当に挨拶してくれる。昼間すれ違うおばさんは「ああ、これから小麦粉でも買いに行くのかしら?」とか訳わかんない想像できるし、月明かりのない夜道ですれ違う時は「やばくね? さすがにこの人ちょっとワケありなんじゃ!?」とか考えながらすれ違うアノ楽しさ。夜に山肌の小径で女性の少し後ろをついて歩く男とすれ違うと「もしかしてこいつはここで撃ち殺した方がいいのでは(ダーティハリー的思考」とか超やばいアメリカ人ごっこして遊んだりできるんですが、BREAKPOINT にはそういうのが無いんです。

天下の往来で銃撃戦が始まって不運にも巻き込まれて立ち往生する一般人の車、車、車。ヘッドライトに浮かび上がるは逃げ惑う市民の影。あちこちで飛び散る着弾の火花、そして爆発。そういうのがないんです、BREAKPOINT には。世界が息をしてないんです。正確には想像力を刺激してくれない。

もちろん BREAKPOINT にも少しはあるんですよ、想像スイッチ。例えば山野にそこまでバイクで来たと思われる住人たちが立ち話をしている光景を見かけるんです。それもあちこち。結構な頻度。でもね、その設定で観たいのは山の中をドローンに追いかけられて逃げ回ってるバイクの人とか、男女二ケツでバイク流してて武装勢力に威嚇射撃されまくってる光景とか、そういうのが欲しいんですよ。画面の端でそう言うことが起きていて欲しい。あんた達はいったいどうやってここまで来たんだと。そこにドラマはなかったのかと。想像するためのネタをくれと。

いやまぁ、オープンワールドに「息づく世界」要素なぞ求めていない人も結構いるでしょうからあまり重要視されないのかもしれません。実際、BREAKPOINT は遊べますしね。ドンパチしてたまにCQCで俺TUEEE!するだけなら現状でも十分だと思います。狙撃系の弾道特性も劇的に緩和されましたし。

でもドンパチだけだとすぐに飽きてくる。そうならないためのハクスラ要素なんでしょうけど、お散歩スキーのプレイヤー層にはあまり刺さらない。欲しいのは「こんな場所でも生活はあるんだな!」という刺激。残念ながら BREAKPOINT オープンβにはそういうのがほとんどなかったように感じます。ハクスラ要素でただただヘトヘトになっただけでした。

BREAKPOINT が製品版でどういう調整をしてくるかわかりませんが、想像スイッチ重視な人は少し様子を見た方がいいかもしれません。その間、GRW未プレイの人はGRWを遊んでみるのも手かもしれません。今ならだいぶお安くなってますし。UBI にもお金入りますし。

BREAKPOINT は国内 2019年 10月 4日発売予定。今週ですね。私は様子見です。あ、そうそう、「パンツでギアレベルを上げて物理で殴れ(撃て)」はある意味真理でしたwwwと付け加えておきます。

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たまに知識を更新しないとシリーズ(?)

DATE: 2019-09-26CATEGORY:etcTAG:

いや、シリーズではないか。でも最近の減音器 Suppressor 凄いなぁ。

今から20年ぐらい前に(えー!)R6と出会った頃に銃器関係の知識をあれこれ集めた時期があったんですが、その後、更新せずにいたらいつのまにか凄いことになってたというお話。

 

一切調べずに覚えている記憶だけで書くと(たぶんあちこち間違ってると思うけどw)、減音器の基本原理は弾丸が銃口から離れる瞬間に続いて噴き出す高温高圧のガスを「どれだけ散らせるか」を競うw器具です。銃口から一気に噴き出し急速に膨張拡散するガスが衝撃波として余計な爆音を発生/形成している解釈です。

少し前の減音器は銃口の直後の小部屋に吹き出すガスの一部を溜めて「ほんとうに一瞬だけ足止めする」程度だったんですが、それでも小部屋に流れ込んだガス分、時間当たりの噴出量が散らせる……的な解釈だったと思います。一緒に詰めてる触媒か何かで冷却もするんだったかな?

この方法は溜める小部屋の容量分しか噴出するタイミングを散らすorずらせないことと、結果的にガスを閉じ込めることになるので機関部と銃身に負荷をかけてしまう事が予想され、従ってその能力は使う弾丸の速度や機関部の耐圧能力と要相談!という流れだったと記憶しています。過剰な負荷をかけると、ましてや連射なんかしたら大変危険なことになりそうですよね!

というあやしい知識で今回の動画を見ていたら、いやもう凄い! ガスがシリンダーの中を往復してるんですよ、往復! 小部屋の容量ではなく、ガスが進む距離が重要になる構造! ガス相手にタワーディフェンスゲームしてるようなもんですよ。ここまでくると減音器自体が美しい! 銃自体に興味はないけどこの減音器欲しいw 間接照明でガラスケースの中でシリンダーぐるぐる回しときたい。たまにスモークを吹き込んで折り返すところをめでるとかw

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メディアのBREAKPOINTβ版プレイレポートも

DATE: 2019-09-24CATEGORY:GHOST RECON seriesTAG:

gamespark に BREAKPOINT のβ版プレイレポートがあがってます。

発売直前の記事なので実質販促のための記事枠に該当するのでしょうが読んでみると結構忖度しきれていない微妙な言い回しがぽつぽつ出てきて、スポンサー的によく掲載許可下りたなと感心してしまう誠に**正直そう**な記事になってます。

記事の構造は過去作、主に WILDLANDS からの違いを紹介しつつ、特に目立つ違いのハクスラ要素への言及という流れになっていて締めは「ここ最近の UBI ゲーのいいとこどり」的な「裏を返せば継ぎ接ぎ 」的な落とし処になっていてなかなか攻めの姿勢を感じる構造になってます。

やや強引に記事をまとめると「BREAKPOINT は前作と同じオープンワールドではあるけどGRWの続編として遊ぶともしかすると相当にがっかりするかもよ? 」という風になるかと思います。この記事だけだと分かりにくいんですが、公式フォーラムの感想なんかと重ね合わせて読みほどくとGRWの楽しい思い出と新しいハクスラ要素とがなんかこうオフセット衝突している感じがジワジワ伝わってきます(ぇ

テクニカルテスト以降ぐらいからでしょうか、公式フォーラムではハクスラ要素は皮肉の対象となっておりまして、例えば「ギアスコアの違いで与えるダメージに差が出る場合はプレイヤーキャラのパンツのギアスコアを上げれば問題解決だww」みたいなウソかホントかわからないようなパンツネタが飛び交っておりまして、この辺の事情を知っていると「件のプレイレポートのぼんやり伝えたい部分」がなんとなく透けて見えてくるわけです。

でも本当にパンツのギアレベルを上げるとダメージが増えちゃうの? それって本当に GHOST RECON? てかなんでみんなパンツで解決しようとするの?  ―― この真偽を確認するためにも今度のオープンβはかなりやる価値があると思うんです。ええ。

オープンβは PC/PS4 で 9月 26日から 9月 29日まで。PS4 は年齢確認のためクレカで 100円で購入する必要あり(すぐにウォレットに返金される)。

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