オリンピックだのパンデミックだのと、トム・クランシーの

DATE: 2020-03-17CATEGORY:R6/GR seriesTAG:

小説「レインボーシックス」をひかない訳にはいかないでしょう、当ブログ的に。(以下、小説のネタばれあり)

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時刻を合わせよう……3、2、1、

DATE: 2020-01-04CATEGORY:R6/GR seriesTAG:

(0000Z)2020年、あけましておめでとうございます。 今年はオリンピックなんだそうで世の中のいろんなことが特別編成になるんだろうなと震える、そんな年明けです。

この投稿は毎年恒例の原理主義視点で去年一年のR6/GR界隈を振り返るシリーズなんですが、もういろんな意味で GHOST RECON BREAKPOINT 一色の年だった、と括って問題なさそうな感じなんですがどうでしょう。

GRBは発表から発売までが半年にも満たないという営業的にはかなり慌ただしい生まれとなったわけですが、過去のGR本筋でこんなに急いでひり出されたタイトルはなかったように思うわけです。もちろん開発はその前からやっているんでしょうが、発表後すぐのクローズドβで漏れてくる感想はかなり微妙でどうかなぁと思ったものです。

その数か月のちのリリースで案の定、未完成というかそもそもの「練り」が不十分だった事が露呈し各種レビューやコミュニティも大いに荒れて、「求めていたGRと違っていた層」を中心にぞろぞろと人が離れていく雰囲気に。reddit あたりを眺めているとGRWへと帰っていく人も少なくなさそう。

よくネットではGRBの値段と前作GRWの値段との逆転現象がネタとして語られていますが、そもそもこの比較はあまり正しくないというか、サーバーの稼働が終了したら全ての価値を失うGRBとハードが壊れない限りいつでも引っ張り出して遊べるGRWを同じステージで比べるのってどうなんだろう? という気がしないでもありません。GRBはネトゲ枠ですし。

といいつつこのブログでも締めでGRW未体験の人はそっち買った方がいいかもとか投稿してるんであまり大きな声では言えません。投稿当時、オープンβとしてはGRBはなかなかのボリュームだったなと感心した記憶がありますが、どうしようもなく世界が死んでて歩いてて退屈だなぁというのと事あるごとにレベルの低い装備を身に着けているのを咎められてるような構成にうんざりした記憶が。

 

公式フォーラムの方はコミュニティとしての reddit の台頭やパッチの遅れもあったりしてお通夜状態になり始めているんですが、ここに至るまでの経緯がこれまでになかったパターンである意味とても新鮮なんですね。

リリース直後は大量のバグ報告と課金やサーバー等の運営の仕方に対する罵詈雑言が飛び交ういつもの流れなんですが、時間がたつにつれ「あれ?このゲーム、GRシリーズとしてはヤバいんじゃね?」という空気が流れ始めると骨子というか根っこの企画に対する投稿が増えるようになってきて、ロードマップの発表とパッチが予定より遅れそうと公式からコメントが出るとすぅぅっとコメント量が落ちていき気が付くとフォーラムには周回遅れのバグ報告がぽつぽつ上がるえらく寂しい状態になるという、実に斬新な流れとなっていてとても参考になります(なんの?

GRBは腐っても AAA クラスのゲームなんで新しいパッチが出ればまたある程度は戻ってくるとは思いますが、如何せん、 中途半端に組み込んでしまったサバイバル要素とそれを軸に固めてしまった AI や LOOT などのゲームシステムは下手に手を加えるとほぼ新規案件のプロジェクトになりそうな予感なんで少々のパッチあてた程度ではどうにもならない感じです。

果たしてGRBは再生?ん?蘇生?いや更生?できるんでしょうか? というかどの辺まで直すつもりなんでしょうか? その費用を課金アイテムで取り返さないといけませんがそもそもの課金がコミュニティでは槍玉に挙がっているだけにその回収システムも再構築しなくてはいけません。これは険しい。相当に険しい。そういう意味で今年はGRシリーズ最大の挑戦の年となりそうです(R6のアレもなんとなく焦げ臭そうですが)。

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騎士団の行軍には凄い量の飼い葉が必要なんですって

DATE: 2019-10-28CATEGORY:R6/GR seriesTAG:,

gamespark に Ubisoft の投資家向け資料の記事が出てます。正確には今後のソフト発売スケジュール変更のお知らせってあたりになるんだと思いますが、その理由に GHOST RECON Breakpoint の名が挙げられてて界隈がざわついています。そりゃ AAA タイトルでドカンと儲かって利益もドカンと来る予定だった Breakpoint の初動が予想を大きく下回ったわけですから怒りに震える投資家様に説明(言い訳)しないといけない。さぁ、困った。

3つの理由で説明されているんですが要約すると ―― 革新の名のもと旗のもと、ここ最近のまぁまぁ評判の良かった要素を混ぜてサクッと出したらメイン層に拒絶されました。じゃによってリリース間隔開けます(テヘペロ  ―― という感じになるんでしょうか。

投資家向け資料なのでもうリリースしてしまったゲームよりもこの後の控えているタイトルをどう調整するかの方向性を示していることが大切なんだと思います。ソースの方では Gods & Monsters、Rainbow Six Quarantine そして Watch_Dogs Legion を予定より延期するとしています。

実際、このリリースを受けて UBISoft は株価を大きく落としましたし。短期で売り買いしてる層は仕方ないとして長期で保持してる層は激おこでしょう。

 

GHOST RECON Breakpoint は発売ひと月でこういう資料に名前を出さざるを得ないほどにゲームサイトのレビューがガタガタでして投資家でなくても「どうしてこうなった!?」と思うはずです。そりゃそうでしょう、7月の Ubisoft の第1四半期の報告では「ええもちろん、Breakpoint は先の E3 でもいい手ごたえでしたよ」みたいな雰囲気で書かれてたわけですからまさに青天の霹靂。

公式フォーラムにも今回発表の資料を引用するスレがあってゲーマー的に鬱憤晴れない方々がいろいろ書き込んでいるのですが、今ひとつピンとこないなぁと。たしかに発表の段階から「いやだから俺たちが遊びたいのはそうじゃなくて……」という投稿が結構ありはしたんですが。投資家と経営者と消費者が全員幸せを逃しているというのが今回のお祭り。

で、ここからは(いつもの)邪推 ――

 

 ―― 今回の資料に our strategy of introducing gameplay innovations とあってなんとなく納得したんですが、たぶん Ubisoft ではプロジェクト立ち上げ最初期の方向性を決める段階で(経営層によって)前作と同じような案を出す開発者は外されて、突飛なことを言い散らかす開発者がリードに採用されてるんだろうなと。

たまにあるじゃないですか、開発者のインタビュー記事で「……前と同じことはしたくなかったんだ……」とか「今度のは凄くエキサイティングなの。本当に!」とか書いてあってその数か月後になんとも微妙なシリーズ最新作が発売されてレビューが大荒れに荒れるアレ。

経営陣が懲りもせずそういうプロジェクトに GO サイン出しちゃうのは実は Ubisoft の投資家がゲームにあまり興味が無くてレビューサイトの「進化がない」「退屈」といった分かりやすいワードに反応して逃げ出したり或いは経営陣をそりゃもう激しく突き上げてるんじゃないかなと疑ってみたりするわけです。

邪推ついでに、実はタイミングにもよるんですが投資家に嫌われたくない、株価を不必要に動かしたくない事情が Ubisoft にあったのかなぁと。

Ubisoft といえば 2015年 10月あたりから Vivendi ってところから露骨に株式での攻勢を受けて決死の防衛戦を展開していたらしいんですが、今年の春ごろに Vivendi が撤退したためひと段落したところらしいのです。つまり今、長期で株式を保有しているのはその防衛戦に参加した騎士様、または便乗したものの売り抜けにしくじった感の強い亡者たちという事になります。そりゃ、いろんな意味で怒らせたくないでしょう。

Breakpoint と今回スケジュール調整された 3タイトルはいずれもこの防衛戦の最中に立ち上がったと思われるもの。弾切れ厳禁、手早く作れて投資家に嫌われないための編成。その一角、AAA の GHOST RECON が盛大にやらかしたため Ubisoft も慌てたんだと思います。防衛戦の流れで実状以上に高騰した株価の大崩落が起きるとせっかくの騎士団を潰しかねないですし ――

 

 ―― というストーリーを想像して週末にニヤニヤするのがR6/GR原理主義者が今するべきことだと思いますwwwww。でも一度動き出したプロジェクトは少々延期したぐらいじゃもうどうにもならなさそう。

Rainbow Six Quarantine も延期の対象になっている中の AAA クラスのタイトルなんですが、ふーむ、これはちょっと修正のしようがなさそうな感じなんですがどうなるんでしょうねぇ。

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この行間から滲み出る熱量こそ

DATE: 2019-09-30CATEGORY:GHOST RECON seriesTAG:,

そういえばGRWのオープンβの時はどんなこと書いたんだっけ? と遡ってみたら意外と BREAKPOINT との比較対象として面白いこと書いてたんだなということを発見してしまいました。よければ一つ前のエントリ BREAKPOINT のオープンβ感想とあわせてお読みくださいw

なんだかんだあの時にフォーラムで言われまくったことはほぼすべて修正されて BREAKPOINT に引き継がれているあたりはよくやってるんじゃないかと素直に感心しました。やるじゃん UBI。

死体に関してはどうでしょうか? 私は一応はじめの数回は死体を運んでみましたが、正直、「めんどくせぇなぁ」としか感じなくてもう全然その後は野ざらしです。私の予想では多くのプレイヤーが「めんどくせぇ」という理由で殺してから運ぶんじゃなくて、自分で歩いて行ってもらってから仕留めてそのまま野ざらしにしてると思います。ボリ〇ア仕込みの殺しのテクニックです。そこかしこに死体が転がるアウロア。たぶんこれターミネーターvs.ゾンビ物来ると思います(ぇ

斜面の転げ落ちるのはどうでしたか? たぶん開発は拠点から逃げ出すときやヘリから逃げるときにリアルなら滑落死間違いなしの鵯越の逆落としな挙動をそれっぽくしてみたかったんでしょうが、オープンβの反応を読んでるとこれはがっつり修正入ると思います。個人的には嫌いではないけどちょっと転げすぎかなと。でも斜面をわざわざスラロームでジグザグに走って下りるのは悪くなかったですw。それに対抗策として「アウロアはバイクで登って、バイクで降りる」という深い深い哲学が生まれそうでできればこのまま放置して欲しいとちょっと思いますw

それより勿体無いのは水筒です。ごっこ要素としてはかなりツボなんですが、うーん、もうちょっと違う組み込み方はできなかったのかなぁと。斜面転げるのより水筒をなんとかして欲しい。あと大抵の装備では背中にアレを背負ってるでしょうからチューブでチュウチュウ吸ってほしかったり。

他にも何かあったような気がするんですが、とりあえずGRWをまるで救世主のように書いている 2年前の自分に GJ しとこうと思います。

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白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋ひしき

DATE: 2019-09-30CATEGORY:GHOST RECON seriesTAG:,

GHOST RECON BREAKPOINT のオープンβを遊んでみました。調子に乗って書いてますがオープンβ用なので製品版とは違うかもしれないので鵜呑みにしないでね、というお約束の一文を置いてさっそく。

先に結論から言うと「 基本は WILDLANDS 仕様(つまりそれなりに遊べる)で、細々と手が加えられてよくなっている部分はあるものの世界の魅力がちょっとどうにもならない感じ」というのが感想です。システムに限って言うなら変更傾向としては「だらしなさから生まれる多様な遊び方が魅力のシステムに、細々と手を加えることで窮屈にしている。ところによって締め過ぎ」と言えるかと思います。

いろいろ改善や改悪等細かい部分まで挙げていくときりがないのと、そういうのはたぶんフォーラムやらネット上でさんざん言われるでしょうから、ここではオープンワールドに関する部分だけ。

特定のロケーションに進入して気づいたんですが、影や遠近描画 LOD 関連に見た目とは別に内部的にかなり調整が入ってる感じがします。たぶんシーンあたりの処理量を上げるために遠景の処理と影の処理の効率化をしたのかなと。オープンワールドの視界内の情報量の質や密度は世界を楽しむためにとても重要な要素ですしね。

その恩恵は特にデザイナーズビル風味の高層建築が集まるエリアで感じ取ることができます。ガラス張りの内部への射線判定を維持したまま多層構造の建築物を集中配置してるだけでも凄いと思うんですが、建物内外の装飾系オブジェクトなんかも含めると一つのシーンで判定込みで描画できる処理量はかなり上がってるんじゃないかなと。前作GRWの研究施設棟なんかは随分と重たい印象ありましたし。

このシーンあたりの処理量上限が増えることでだいぶリッチな絵作り? というか雰囲気作りをしているのは少し遊んだだけで伝わってきます。気が付いてみると結構、感動的。しかし問題なのがその雰囲気の方向性。

世界がね、死んでるんです。いやまぁ、武装勢力が支配してるんだから演出的に仕方ないだろうと言われればそれまでなんですが、とにかく魅力がない。

道を走ってるのは武装勢力のパトロールだけで市民の車は全然走ってない。車が通る道とは別に裏道のようなものがたまにあるけど、どうしてそこに道があるのかサッパリ伝わってこないんですね。誰も歩いてないのに何でそこに道ができているのか?

GRWだと裏道を地元の人が生活道としてテクテク歩いてるんです。これがいい。すれ違うと、仲間のAIが「やぁ、どうも」とか適当に挨拶してくれる。昼間すれ違うおばさんは「ああ、これから小麦粉でも買いに行くのかしら?」とか訳わかんない想像できるし、月明かりのない夜道ですれ違う時は「やばくね? さすがにこの人ちょっとワケありなんじゃ!?」とか考えながらすれ違うアノ楽しさ。夜に山肌の小径で女性の少し後ろをついて歩く男とすれ違うと「もしかしてこいつはここで撃ち殺した方がいいのでは(ダーティハリー的思考」とか超やばいアメリカ人ごっこして遊んだりできるんですが、BREAKPOINT にはそういうのが無いんです。

天下の往来で銃撃戦が始まって不運にも巻き込まれて立ち往生する一般人の車、車、車。ヘッドライトに浮かび上がるは逃げ惑う市民の影。あちこちで飛び散る着弾の火花、そして爆発。そういうのがないんです、BREAKPOINT には。世界が息をしてないんです。正確には想像力を刺激してくれない。

もちろん BREAKPOINT にも少しはあるんですよ、想像スイッチ。例えば山野にそこまでバイクで来たと思われる住人たちが立ち話をしている光景を見かけるんです。それもあちこち。結構な頻度。でもね、その設定で観たいのは山の中をドローンに追いかけられて逃げ回ってるバイクの人とか、男女二ケツでバイク流してて武装勢力に威嚇射撃されまくってる光景とか、そういうのが欲しいんですよ。画面の端でそう言うことが起きていて欲しい。あんた達はいったいどうやってここまで来たんだと。そこにドラマはなかったのかと。想像するためのネタをくれと。

いやまぁ、オープンワールドに「息づく世界」要素なぞ求めていない人も結構いるでしょうからあまり重要視されないのかもしれません。実際、BREAKPOINT は遊べますしね。ドンパチしてたまにCQCで俺TUEEE!するだけなら現状でも十分だと思います。狙撃系の弾道特性も劇的に緩和されましたし。

でもドンパチだけだとすぐに飽きてくる。そうならないためのハクスラ要素なんでしょうけど、お散歩スキーのプレイヤー層にはあまり刺さらない。欲しいのは「こんな場所でも生活はあるんだな!」という刺激。残念ながら BREAKPOINT オープンβにはそういうのがほとんどなかったように感じます。ハクスラ要素でただただヘトヘトになっただけでした。

BREAKPOINT が製品版でどういう調整をしてくるかわかりませんが、想像スイッチ重視な人は少し様子を見た方がいいかもしれません。その間、GRW未プレイの人はGRWを遊んでみるのも手かもしれません。今ならだいぶお安くなってますし。UBI にもお金入りますし。

BREAKPOINT は国内 2019年 10月 4日発売予定。今週ですね。私は様子見です。あ、そうそう、「パンツでギアレベルを上げて物理で殴れ(撃て)」はある意味真理でしたwwwと付け加えておきます。

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