GHOST RECON BREAKPOINT あれこれ:世界観編

DATE: 2019-05-11CATEGORY:GHOST RECON seriesTAG:

やぁ、来るぞ来るぞと言われていた GHOST RECON 新作が遂に発表されました。「またヘリの墜落から始まるのかよ」とか「なにこの糞 SF 臭」とか「この狭い島に火山雪山森林詰め込むとか頭おかしいだろ」とかいろいろ意見はあるかと思いますが、ただ一点においてのみ全世界が拍手喝采した新要素が「フェンスが切れる」。“ghost recon breakpoint fence cutting” でググると出るわ出るわ。お前らどんだけフェンス切りたがってるんだよという。2019年5月10日は全世界が「フェンスを切れる」という点で異論無く喜びで満たされた日として歴史に残ると思います。

ということで UBI JAPAN からも情報出たようなので、BREAKPOINT がどんな感じでお披露目されて着地できそうなのか見てみましょう。まずはこの動画をご覧ください。

producer の人はGRWと同じ人ですね。GRWのDEV Q&A の時から比べるとだいぶ大物感が出てきた感じがします。前は近所の暇そうなおじさんの風体でしたからGRWでいかに箔が付いたかがうかがえます。のっけから登場する元グリーンベレーの人が writer という肩書になっていますがどうなるんでしょう。ちなみにGRWの writer は Don Winslow という立派な小説家で麻薬だのカルテルだのを扱ったシリーズものを書いておられる方でした。小説家と元特殊部隊員とでどういう違いが出てくるのかもいろんな意味で興味深いのであります。

で、そのストーリー。今作の敵は SKELL TECH という大企業が所有する諸島を占拠した武装組織うんぬんでハイテクの大小ドローンがわんさかという設定。作品の時代設定的にはこの後にGRAWGRFSが来るわけですからドローン祭りになっても問題ないというか、むしろきれいに繋がるという見方もできなくはない。

このやや過剰な世界観、さぞや意見も様々だろうと思ったんですが、日本だと Twitter なんかで批判すると大変なことになるせいか今回の BREAKPOINT もアフィコピペと判で押したような歓迎の意見しか出てこなくてすんごくツマラナイ流れなんですね。あんなに SF 感垂れ流してて全員でおもしろそう!絶対買う!という意見で統一されているタイムラインを見ると切なくて涙が出てきます。(※あくまでGR原理主義者の個人的な意見です)

で、海外の第一印象コメントを眺めていると「Tom Clancy の名を冠しておいて現実に潜む軍事的政治的な危機を主題におかないとか UBI は馬鹿なの阿保なの?」的な意見もあってなんだかいろいろ感心してしまうのです。

そうなんですよねぇ、中国の台頭だの米国大統領の珍走劇だの今このタイミングでネタにすることに意味がある危機ってのがゴロゴロしてるはずなんですよね。個人的には政治的に揺らぐミャンマーを中心にマラッカ海峡の支配権と一帯一路のインド洋への結節点をめぐる米中印(+宗教)の攻防とかネオコン的にもロケーション的にも凄く面白そうなんですがさすがに大多数の欧米人は興味ないわなぁと。

GHOST RECON という AAA クラスのゲームの方向性を誰がどのくらいの影響力で決めるのかは謎ですが、BREAKPOINT の謎 SF 設定は producer と writer も一枚噛んでるのだろうと思います。そしてロシアや中国やイスラム圏を刺激しない悪い奴は誰だろうと頭を捻った結果がたぶんこの SF 設定。確実にそこに潜む政治的軍事的危機を先取りして扱ってきたトム・クランシーがみたら泣くなきっと。

そういう意味では現実と非現実の境目をうろつくような描き方をしつつも現在進行形の麻薬カルテルの潜在的な脅威を知らしめたGRWの世界観は見事なものでした ―― と新作が出て改めて気が付くのであります。

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