アツいよねぇTakedown、タクティカルシューターの定義を変えたよねぇ

DATE: 2013-09-22CATEGORY:GAMETAG:,

Takedown は未完成だった ―― これ以上の形容は必要ないほどの見事な未完成品だったようであります。むしろタクティカルシューターではなく初音ミクとかそっち系の競合製品だった(ぇ

これまでにネット上に噴き出た感想をまとめますと「なんとなく装備を選んでるような気がして、それとなく何かと撃ち合ったような気がするんだけど、気がつくとコネクションエラーでゲームが終わってた」という具合なんだそうで。Rogue Spearの頃も「何かと撃ち合った様な気がするんだけど死んでいた」というのは当時の回線状況もあって結構頻発していたんですが、今回の「何かと撃ち合った」というのは敵かプレイヤーか判らない何かと出会いがしらにという意味らしいですので斬新な気がします。まぁ、発売直前でおっさんの顔ばかり映ってる公式動画とか、何一つ明確な数字が出てこない公式文書とかいろいろと予兆はあったので、当サイト的には「期待通りの出来」であったと言ってよさそうな感じです。

そんなわけで、いやぁ、どこから沸いてくるのかもう各forumは罵詈雑言垂れ流しマッスィィンと化したR6原理主義者であふれ返っております。そうだよねぇ、最近、天敵Ubiの動きがあまりなかったし、GRFSはまぁまぁ成功しちゃったりしたもんですから原理主義者のガス抜ききっちりできてなかったですもんねぇ。

ただ今回の祭りはこれまでのR6/GR原理主義者対Ubiの思想信条面での宗教戦争とは違って「ゲーム性がどうこう以前の売り物としてどうよ?」クラスの祭りなので、原理主義者以外にもかたぎのクレーマーさんも混じってたりして、より一層混迷の度合いを深めているようです。

Steam の「話題」欄が恐らくは今一番の主戦場となっている模様であり ―― というのもSerellanの公式のフォーラムがクソ重くて読むのはもちろん表示待ちすることすら勘弁ならない暴徒がSteamに押し寄せておりまして ―― その大半は「なんでこんな未完成ゲームの販売を許可したんだよ、金返せ」という割と紳士的(退屈な)なスレでありまして、原理主義者伝統の「○○は××できたけど、できないTakedownはクソ」系のだいたい読まなくても内容が想像できるいつものアレが大きく離され置いて行かれている状況であります。原理主義者の皆さんにはもっとがんばってほしいところではありますが、さすがに今回のヒドい完成度では伝統芸能を発揮しようにもそもそもゲームが成立しにくいという環境もあって苦戦を強いられているようであります。

また粘着力の強い紳士たちは文字表現だけでなく映像を用いて叩くことも忘れません。現在、SteamのTakedownコミュニティのトップページには倒れた隊員の目玉が飛び出ている(たぶん3Dモデルの倒れたモーションorボーンに目玉部分の頂点が追随するように設定するのをうっかり忘れてる系)スクリーンショットやコネロスの画像などが大量に掲載されており、閲覧する者の母国語に依存することなく「Takedownが如何にヤバイ代物か」を伝えるのに見事成功しているように思われます。この辺は原理主義者にはあまり見られない異質な粘着力を感じる見所ともいえます。

その他にも、場が大いに盛り上がったところで狙い澄ましたようにSerellan LLCからの「それもあれもこれも全部仕様です」系公式見解投稿でTakedownコミュニティのすべてを敵に回す燃料投下が起きたり、その渦中に製作の親玉Christian Allenの「なりすまし」が降臨し騒ぐクレーマーを一人ずつ掴んではフライング土下座と見せかけて頭からバリバリと食べる異常事態となったりしてSteamコミュニティはSerellanとそれを取り巻く人々が一体となって大いに盛り上がっているようです。

ところで、今回のお祭りに関してあまりに流れが速くてR6原理主義者の動きがつかめないとお嘆きの方は観測方法を変えてみるのも手です。

例えば、R6/GR原理主義者は現在幾つかの宗派に分かれているわけですが、その中でもTakedownのライバル、Kickstarterで大敗北を喫してしまったGroundBranch支持派というのがありまして、そういう方たちが今回のTakedownの騒動を要約して逐一GroundBranchのForumに投稿しておりまして、そこではこれに同意する支持派が「HAHAHA、やっぱり俺たちがGroundBranchを選んだのは間違いなかったよな!」みたいな祝杯を挙げているようにも読めるんですが、いやぁ、これって見ようによってはBlackFootStudiosに対する激ハードル上げというか半分脅しだよねみたいな流れも見所の一つとなっております。はい。

また完全なだんまりを決め込んでいるR6:Patriotsですが、「Patriotsはジャックバウアwww」とか煽るだけ煽ってパンチが届く前に自分ですっころんでしまったTakedownに少し安堵してる一方で、果たして「原点回帰を宣言したこの路線はほんとに良かったのかなぁ?」と急に自信を失い始めていたりするんじゃないかと思われます。いやいやアレだけ煽りの効いた「次のR6はこんな感じかもよ」動画を出しておいてPS4のローンチに間に合わなかっただけでも結構気まずい空気が流れてるんですから迷ってる暇は無いかと思われます。というかあの動画からはTakedown以上に「原点回帰」な感じを読み取れなかったんですがどうなるんでしょうか、楽しみです。いひひひ。残念ながらPatriotsのforumではまだこれといったTakedownがらみの原理主義者の動きが現れていない(Takedownのスレッドは立っているのですが8月末で書き込みが途絶えている)ようで、この辺から見てもPatriotsもあまり相手にされてないんだなぁという感じがしないでもないです。

とまぁ、今回は予想の遥か斜め上を行くお祭り騒ぎとなったわけですが、今後のTakedownはどうなるのか?というのがやはり原理主義者予報士を目指す当サイトとしましては気になります。現状判明している問題点でネットワークに関する部分は早い段階でパッチが出るとは思いますが、問題なのはもしかするとChristian Allenはただの炎上芸人だったのかもしれない?という要素でありまして、もしこれが当たってると……う~ん、どうだろうなぁ。Takedownが目指していたはずの方向性は決して間違いではないだけに今後の対応が注目されます。

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数値なんてただの飾りです!主義者にはそれがわk

DATE: 2013-09-12CATEGORY:GAMETAG:

五輪誘致に成功したり、PS4の立ち上がりがやっぱりのソフト不足と見せかけてまさかのVitaさんが大躍進しそうな雰囲気だったり、Hana_JP師匠がTakedownのコーナーをこさえたりトレイラーの翻訳をしていたり、冗長系アイドル南部きゅんが初☆波動砲♂ぶっ放したり、最近の日本の実行力はどうよと口先だけの私はただただ驚くばかりでございます。

さてTakedownの発売まで2週間をきっているわけですが、Steamの予約販売ページ(⇒素敵訳)がなんとも奥歯に物の挟まったような書き方で、つまりはTakedownはどのぐらいの内容構成なのか具体的な数字が一切出てこないあたりがかつて無いドキドキ感を与えてくれます。マップというかレベルというかその類はいくつあるのか?キャンペーンのミッション数は?選べる銃器の数は?まさかの銃一丁ミッション一本ごとにDLCとか、弾倉一本ごとにD……とかなんとかいろいろ想像を掻き立ててくれます。

forumとかでスタッフとの質疑応答の流れができてるところで「おお、いい質問だ!さぁさぁ、答えてくれ製作!」と思った次の瞬間にスゲーどうでもいい質問が挟まれてそれに何人かが食いついて製作側が肝心な質問を飛ばして次に進んでいったりするんですが、どのスレッドを見ても具体的な数字を教えてよみたいな流れになりそうな雰囲気になると、どうでもいい質問で流れが変わってしまうあたり、もしや工作員が常駐しているのではないかと疑ってしまうレベルであります。たまにQAリンクを見つけるとどういうわけか動画が始まって製作の親玉の演説が始まったり。ねぇ、どうしてテキストで明快に数字が出せないの!べ、別に$15にそんな凄い数字を期待したりしてないんだからね!というか製作/運営はVideo Q&Aをテキストに起こしてください><

その他にもTakedownはオンボードなPCでも起動ぐらいはできるんかいな?とかSteamってPayPalとかを経由したほうがいいの?とか、Steamって購入したゲームを起動しちゃうとそれを周囲にお知らせしちゃうの?とかTakedownほとんど起動せずにCivilizationの古いのとかサルのように起動していそうな個人のゲームライフが全世界に晒されちゃうの?とかいろいろ謎な所もあって、人柱の登場をお待ちしております。

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コンサルは「ストラテジとタクティクス」の呪文を唱えた。商品は胡散臭くなった!

DATE: 2013-09-03CATEGORY:GAMETAG:

まずは動画をご覧頂きましょう。

Takedown: Red Sabre はいまどきのFPSが無くしてしまったタクティカルな要素をなんたらかんたらというのが売りなんですが、この動画についたコメントを眺めておりますと「ただ撃って覗いてそして撃ってるだけじゃん、これのどこがタクティカルなの!?」という手厳しいコメントがあったりして発売前からわりと焦げくさ~い臭いがしているようなのです。

同動画には「資金力の乏しい小さな開発会社が作ってんだから大目にみてやれよ」みたいな援護射撃も行われてはいるんですが、たしかに動画は「撃って覗いてカニカニばっきゅ~ん☆」しているだけで原理主義者としていろいろと疼く内容に見えてしまいます。

当の製作側はあくまで「このゲームはすげータクティカル」と主張しておりまして、ここまでの流れを見るに「この感覚のずれはどこから来てるの!?」という話になるわけですが、これはつまり小学校の国語の時間ばりの「このときの作者の気持ちを考えてみよう」「自分はどう感じたのか整理してみよう」と同レベルのわりとどうでもいい流れのような気もします。

当サイトが用意する模範解答としましては「製作側は通路をバリバリ乱射しながら跳ね回り、オープンスペースではGLによる盛大な花火大会が始まるお祭りFPSの会場からこの動画を自信満々に配信しているが、一方の原理主義者は森の奥深くR6が静かに眠る沼から顔だけ出してこの動画を受信してニヤニヤ笑っているのであり、話がかみ合うはずが無い」というものであります。この回答で配点の半分ぐらいは取れると思います!(ぇ

残りの点数を取るにはもう少し違う方向から考察を進める必要がありそうな感じです。

そもそも「ストラテジー」とか「タクティクス」はとっても概念的でその内容や具体的なイメージを一切共有できないあまりに「あいまい」「自由奔放」「わがまま」な言葉の筆頭/双璧をなしていると私は勝手に思ってたりするんですが(簡単に共有できてしまうとそれはあまり価値のないストラテジーであり退屈なタクティクスなのであり、この二つは簡単に共有できないことに価値がある言葉ではないかと)、そんな負けワードを宣伝文句にうっかり同時に使っちゃうとどういう齟齬が生じるかというとてもいい教材になるといいましょうか、投資コンサルタントばりに胡散臭い商品になっちゃうといいましょうか、最近カタカナをやたら使う営業は舌抜いちゃえよとか、NHKもカタカナちょっと多すぎだよとか、集中豪雨の危険箇所を解説するのにいきなり「アンダーパス」とか平気で使っちゃうとか受信料返せよというか、もうちょっと新しい漢字を作ることも含めて日本語として文化としてきちんと消化しろよとか思ってしまう当サイト管理人としましては、では原理主義者の言うタクティクス/タクティカルとは何か?道具を使うのがタクティカル?それとも実在する特殊部隊の行動を可能な限り再現するのがタクティカルなの!?とか思ってしまうわけです。タクティカル、タクティカル…… ―― そもそもタクティカルって何?

タクティカル ―― 戦術的な何か。「戦術的」というのはいろいろな解釈があるんでしょうけど、現場の裁量で敵の優勢な要素を封じつつ劣る要素を集中的に叩く試み。これらを尽くして今ある戦力で少しでも有利に組み合う ―― その試行がタクティクス/タクティカルということなのではないかと、ビールを飲みながら考えてみました。すみません。少し格好つけてます。

では動画の中でどのあたりがタクティカルか。

死んだら終わりだから、死なないように行動しないといけない、これはタクティカルか? ―― これ自体はタクティカルというよりタクティカルの入り口、タクティカルでないといけない理由、動機付けの一つといったところでしょうか。

見張りを相手に物陰から飛び出して正面から撃ち倒す、これはタクティカルか? ―― 微妙。飛び出して撃つのは最後の手段で、それを行う前に他に何か手立てが無いか考えそれを試すのがタクティカル。見張りの注意がそれるのを待ったり、打ち倒すにしてもこちらの露出を可能な限り抑え隙あらば倍の火器を戦闘エリアへ滑り込ませる、少しでも有利な状態で射撃戦を開始するための試行をする、それがタクティカルな感じ?

オープンスペースに一人で飛び出し、FG投げ込まれたり、吹き抜けの2階から複数の脅威に蜂の巣にされる、これはタクティカルか? ―― うん、そうね、これはまぁ、うん、酷いね。

確かにコメントの通りこの動画からはあまり「タクティカルな部分」を見て取ることはできない感じがします。せめて、通路を進むときのチーム内での躍進の様子をもう少し入れてくれればなと思うんです。チームベースでの移動というのはかなりタクティカルな部分であり、あらゆるリスクを想定し共有しそれに応じて援護と移動を複雑な位置取りで繰り返す必要があるわけですから。

ところでタクティクス/タクティカルというのは、用意されて楽しむものなのか ―― 否。基本的にこれらはあるルールがあってそのルールの中で勝ちたいと欲したプレイヤー側から発するものであって、間違っても製作側がここでこういうタクティクスを発動してね!とかできるものではないわけです。ある程度誘引することはできるかもしれませんが、やはり最後はプレイヤーの才覚によるわけです。

そもそも製作側がうんざりしているお祭り系FPSもあのゲームシステムにあっては「乱射して飛び跳ねる」ことに勝機を見出したプレイヤーが発したタクティカルな行動なのであり、手榴弾をばら撒くのもやっぱりプレイヤー発のタクティクスなわけです。つまり製作側がいいたいのは「お祭りFPSはタクティカルではない」「飛び跳ねるのはタクティカルではない」ということではなく「そんな発想しか生まれてこないルールシステムはクソ」ということなんだろうなと思うわけです。

なんだか話がまとまらなくなってきましたが、冒頭のコメントで「これのどこがタクティカルなんだよ?」というのはですね、これまでのタクティカルの解釈を基に補完しますと「(あまりにへぼい動きしかしない隊員にワロタ)これの(つまりはこの動画の)どこがタクティカルなんだよ?(何一つ勝つための発想をしてねーじゃねぇか。動画作り直せボケェ)」ということなんだろうなと思うのであります。つまりは製作側はタクティカルな発想ができるルールであることを動画でたっぷり示して「是非買って遊んでくださいね!」とアピールしないといけないのに、どういうわけか何一つ目的を果たしていない謎の動画を世に送り出してしまったわけです。

そんなわけで是非とも Serellan LLC には Takedown がルールとしてシステムとして「どのぐらい幅広く勝つための発想を許してくれるか」という懐の深さが伝わる動画を出してほしいと思うのであります。Takedown は Steam ですでに予約が始まっており、お値段は$15、2013年9月20日に解禁されるとのことであります。

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